泥土リサイクル活性化プロジェクト
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泥土リサイクル活性化プロジェクトによる成果
2年間に亘る本プロジェクトによる成果として、過去最大の泥土処理に寄与することができました。
本工事は、地盤改良工事ならびに基礎杭工事において、30万m3を超える建設汚泥が発生するため、日当たり1,000m3程度を長期に亘って処理する必要がありましたが、弊会会員企業がアライアンスを構築することにより、現場内において適切かつ迅速な改質処理を安定して実施することができました。
地盤改良工事や基礎杭工事は現場におけるクリティカルパスとなります。同時に、これらの工事から排出される建設汚泥処理もサブクリティカルパスであり、工程管理上重要なタスクとなるため、不測の事態を想定して計画しなければなりません。そのため本工事においては、以下の点に留意して泥土処理計画を行いました。
環境省通知には、「実際の判断に当たっては、当該建設汚泥処理物の品質及び再生利用の実績に基づき、当該建設汚泥処理物が土壌の汚染に係る環境基準、「建設汚泥再生利用技術基準(案)」(平成11年3月29日付け建設省技調発第71号建設大臣官房技術調査室長通達)に示される用途別の品質及び仕様書等で規定された要求品質に適合していること、このような品質を安定的かつ継続的に満足するために必要な処理技術が採用され、かつ処理工程の管理がなされていること等を確認する必要がある」と示されおり、建設汚泥の大規模処理であっても安定した品質が継続して満足できる技術を選定するとともに施工管理および品質管理を徹底して監理する必要があります。
また、施工規模が大きいことから、材料や機械調達においても製造や供給等に対して不測の事態が生じないようリスクヘッジしておく必要があります。
以上のことを踏まえて、当該計画においては多量の再生利用実績があり、処理技術が客観的に評価されている技術を採用するとともに、材料調達ならびに品質管理についても会員企業の参画により詳細に検討いたしました。
本事案は、2024年4月現在、既に1年以上の期間順調に処理しており、今後も継続的に実施されます。
当該現場においては、国土交通省や日本材料学会の有識者らによる現場見学会が行われ、双方の見学会とも処理技術の高さを評価いただくことができました。
今後も、本事例を参考として水平展開できるよう支援してまいりますので、お困りの事案が御座いました、弊会事務局にご相談いただければ幸いです。
泥土リサイクル活性化プロジェクトについて
建設汚泥については、再資源化等率が94.6%と「建設リサイクル推進計画2014」の目標値である90%を超えて目標を達成していますが、弊会では、未だに建設汚泥の現場内利用ならびに工事間利用が低迷していることから、一層の啓発活動が重要であると考えています。
そこで今一度、泥土リサイクルにおける現状課題(阻害要因)を把握し、排出事業者の取り組みを整理するとともに多くの意見を集約することで、泥土リサイクルを促進するための方策を抽出し、建設現場における建設汚泥処理土の利用を活性化させることを目的に本プロジェクトを設置し活動しております。
活動経緯
第4回会合
開催場所:ホテルくさかべアルメリア
- 誰も知らない泥土リサイクルの現状
- 泥土リサイクル +beyond
第3回会合
開催場所:Web
- 泥土リサイクル促進啓発ツールの作成
- 「そこが知りたい泥土リサイクル」の発刊とステークホルダーへの配布
- 建設リサイクル法等に関する制度の見直しについての要望書作成と提出
第2回会合
開催場所:TKP 東京駅 セントラル カンファレンスセンター 12 B
- センサス調査ならびに自治体他公開データの整理
- リサイクルの現状を踏まえての今後の取り組み
- 現場内・工事間利用が促進されない理由の整理
- 今後に向けての意見交換
第1回会合
開催場所:TIME SHARING Biz 東京駅前3F(旧みんなの会議室)
- 泥土リサイクルの現状と課題
- 泥土リサイクルに関する阻害要因の変化
- ビジネス法務の基礎知識(廃棄物処理法)
泥土リサイクル活性化プロジェクトチーム
職種 | 所属 | 役職 | 氏名 | |
---|---|---|---|---|
座長 | ゼネコン | 鹿島建設(株) 土木管理本部 土木工務部 環境緑化造成グループ |
次長 | 小澤 一喜 |
メンバー | ゼネコン | (株)安藤・間 建設本部 技術研究所 |
土木研究部長 | 足立 有史 |
(株)大林組 技術本部 技術研究所 自然環境技術研究部 |
副部長 | 三浦 俊彦 | ||
大成建設(株) 土木本部 土木技術本部 地盤・環境技術室 |
課長 | 鵜澤 哲史 | ||
西松建設(株) 土木技術部 技術課 |
担当課長 | 橋本 剛 | ||
五洋建設(株) 土木部門 |
担当部長 | 柳橋 寛一 | ||
(株)熊谷組 名古屋支店 土木事業部 営業部 |
副長 | 藤田 昌宏 | ||
アドバイザー | 官 | (国研)国立環境研究所 循環利用・適正処理処分技術研究室 |
室長 | 肴倉 宏史 |
大学 | 大阪大学 大学院工学研究科 地球総合工学専攻 社会基盤工学コース |
教授 | 乾 徹 | |
福岡大学 工学部 社会デザイン工学科 |
助教 | 藤川 拓朗 | ||
愛知工業大学 工学部 土木工学科 |
准教授 | 渡邉 康司 | ||
環境法務 アドバイザー |
法務 | 行政書士エース環境法務事務所 | 行政書士 | 尾上 雅典 |
事務局 | (一社)泥土リサイクル協会 | 事務局次長 | 西川 美穂 | |
PO | (一社)泥土リサイクル協会 | 事務局長 | 野口 真一 |